あとうを観光

野鳥のさえずり、風のささやき、水の流れ、若草のにおい…。
一年中目がはなせない自然がここにあります。

名勝・長門峡は自然の宝庫です。春は桜、夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色というように四季折々に変化する自然は、観賞するのはもちろん、全身でも感じとっていただきたいもの。水の流れに耳をすまし、さえわたる空気を吸いこんで、水墨画を思わせる渓谷の中を散策してみませんか。

探索コースの時間と距離

往復で10km以上になりますので体力に自信のない方は
途中からの引き返しをご検討ください。

長門峡四季ごよみ

  • 春

    サクラ・フジ・コブシなどの花が咲きみだれ、小鳥たちのさえずりが聴こえてきます。新緑のころになると、朝霧が谷を包み、幽遠な趣をそえます。

  • 夏

    新緑の山あいに、すがすがしい空気が満ちてきます。清流にはアユ・コイ・ハヤが泳ぎ、キャンプを楽しむ若者たちや太公望たちでにぎわいます。

  • 秋

    燃えるような紅葉が、水面さえも真っ赤に染めあげ、渓谷をさわやかな秋風が走りぬけます。長門峡が1年で最も美しい季節です。

  • 冬

    落葉した木々の間から現れる断崖絶壁や雄大な雪景色は、一幅の墨絵を思わせる幽玄の美。この季節には群猿が樹間でたわむれる姿も見られます。

中原中也と長門峡

長門峡に、水は流れてありにけり。
寒い寒い日なりき。

われは料亭にありぬ。
酒酌みてありぬ。

われのほか別に、
客とてもなかりけり。

水は、恰も魂あるものの如く、
流れ流れてありにけり。

やがても密柑の如き夕陽、
欄干にこぼれたり。

あゝ!そのやうな時もありき、
寒い寒い、日なりき。

冬の長門峡 中原中也

「冬の長門峡」は、中原中也が長門峡を訪れた折の印象を描いた詩です。蜜柑と杯をかたどったこの詩の詩碑が、長門峡の入口に建てられています。